SUBTOTL関数の使い方をマスター
集計作業を行うなら、SUBTOTAL関数をおススメします。
集計作業を効率化するなら、SUBTOTAL関数の習得は欠かせません。「合計を求めるならSUM関数で十分では?」と思っている方にこそ知ってほしい、便利な集計方法を詳しく解説します。基本操作から実務での活用例まで、例題を交えてご紹介しますので、即実践できる内容です。SUBTOTAL関数をマスターして、集計作業のエキスパートを目指していきましょう。
練習ファイル
こんな方におススメ
- Excelを使って集計作業を効率化したい
- Excelの基本機能は理解しているが、さらにスキルを向上させたい
- 実務での具体的な活用事例を通して、明日から使えるテクニックを学びたい
- データ分析の即戦力として活躍したい
紹介記事の人物
橋本 由夏(はしもと ゆか)
Excelの作家(主に、フリーランスとして活動しています。)
著書:Excel厳選テクニック本を出版
職 業:Excel作家、ExcelのYouTuber、Excel・Wordの講演
出身地:熊本県
経 歴:民間、パソコンインストラクター、公的機関で勤務経験あり
SUBTOTAL関数とは
SUBTOTAL関数は、Excelでデータを集計する際に非常に便利な関数の一つです。この関数は、特定の集計方法を選んで、リストやテーブル内のデータを集計できます。たとえば、合計、平均、カウント、最大値、最小値など、様々な集計方法が1つの関数で実行可能です。
=SUBTOTAL(機能番号, 範囲1, [範囲2], …)
- 機能番号: 集計方法を指定する数値(1~11または101~111)。前述の表を参照して、
どの集計方法を使用するかを選択します。 - 範囲1: 集計対象となる最初のセル範囲を指定します。これがメインの集計範囲になります。
- [範囲2],(省略可能)複数の範囲を指定したい場合は、追加のセル範囲を指定できます。
機能番号 | 集計方法 | 集計方法(フィルター行を考慮する) |
---|---|---|
1 | 101 | AVERAGE(平均) |
2 | 102 | COUNT(数値が入力されているセルの個数) |
3 | 103 | COUNTA(空白以外のセルの個数) |
4 | 104 | MAX(最大値) |
5 | 105 | MIN(最小値) |
6 | 106 | PRODUCT(積) |
7 | 107 | STDEV(標本標準偏差) |
8 | 108 | STDEVP(全体標準偏差) |
9 | 109 | SUM(合計) |
10 | 110 | VAR(標本分散) |
11 | 111 | VARP(全体分散) |
SUBTOTAL関数の引数には、集計方法を指定する「機能番号」と、集計対象の「範囲」があります。機能番号には1から11、または101から111までの番号があり、これによりどの集計方法を使用するかを選択できます。例えば、「1」はAVERAGE(平均)、「9」はSUM(合計)を意味します。
SUM関数との違い
- フィルターされたデータの処理
-
- SUM関数: フィルターを適用して非表示にした行も含めて、指定された範囲のすべてのデータを集計します。
- SUBTOTAL関数: フィルターを適用した場合、フィルターで非表示になった行を無視して集計できます。機能番号として101~111を指定すると、フィルターされたデータのみが集計対象になります。
- 非表示行の処理
-
- SUM関数: 手動で非表示にした行も含めて、すべての行を集計します。
- SUBTOTAL関数: 機能番号に1~11を使用した場合、手動で非表示にした行も含めて集計しますが、101~111を使用した場合は、手動で非表示にした行を無視して集計します。
- 他の集計方法の選択肢
-
- SUM関数: 合計値のみを計算するため、他の集計方法(平均、最大値、最小値など)には対応していません。
- SUBTOTAL関数: 機能番号を変更することで、合計だけでなく、平均、最大値、最小値、カウントなど、さまざまな集計方法を選択できます。
ただ、フィルター機能で条件を絞るとこのような形になります。
- SUM関数は、フィルターや手動で非表示にされた行もすべて含まれます。
- SUBTOTL関数は、フィルターで非表示にされた行や手動で非表示にした行は集計対象から除外されます。
SUBTOTAL関数は、隠された行に対しても集計を行います。隠された行を無視したい場合は、関数番号に100を加えた値を使用します。例えば、SUM関数の場合は109を使用します。
SUBTOTL関数の具体例
以下の表を例に、SUBTOTAL関数を使用して、支月の小計と3つの支店の合計を求めます。
1.小計を求める
まずは、各支店の、10月~12月の小計を求める方法をご紹介します。
SUBTOTL関数を【D6】セルに挿入して、「9」はSUM(合計)を意味するので、
【9】と入力し、【D3】~【D5】までを
範囲指定します。すると、東京支店の小計が分かります。又、宮城支店、山梨支店も同じように操作します。
合計範囲を、上記の様な形で、SUBTOTL関数を使用して、データの合計を算出します。
小計と合計両方に、SUBTOTAL関数で算出したので、小計のセルに数値が含まれていても合計のセルには反映されません。
フィルター機能で、10月を抽出すると、10月分の【東京支店】【宮城支店】【山梨支店】の合計が算出されます。
まとめ
SUBTOTAL関数は、Excelでのデータ集計において非常に便利で柔軟なツールです。通常の集計関数と異なり、フィルターを適用した場合や、手動で非表示にした行を無視して集計を行えるため、大量のデータを効率的に処理するのに役立ちます。具体的な質問があれば、どうぞお知らせください😊
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