【Excel】VSTACK・UNIQUE関数の邪魔な空白ゼロを一掃!「.」の秘密は?
:.(トリム参照)
Excelでこんな操作をしている人を見たことはありませんか?

ここに名前のリストがあるとします。

そして、別の列に行って「=」と入力し、列全体を参照します。同じシートではあまり意味がないかもしれませんが、この情報を別のシートに持っていきたい場合がある
この理由は、新しい氏名が追加されたときに、自動的に別のリストにも追加されるようにするためです。例えば、最終行に氏名をを追加します。ココでは、【No9・山田 225000】と入力します。
しかし、新しいシートを見ると、自動的に追加されているのがわかります。そして、他の情報を含む別の列を追加するかもしれません。
もし、今までこれを見ても、何も言わずに黙っていた方いらっしゃいませんか?
これからは一言アドバイスできます。「ドット」です。そう言うんです。「ドットを追加して」と。
相手は「何のこと?」と不思議に思うかもしれません。

皆さんは、こう答えてみてください。「見てください。このコロンの後ろにドット(.)を追加します。どうなるか見てください。」余計なゼロが全部消えました。下手くそな冗談を言ってみました💦
これはExcelの新機能です。
トリム参照と言います。目的はシンプルで、範囲の前や後ろにある空白セルを切り捨てることです。

紹介記事の人物
橋本 由夏(はしもと ゆか)
Excelの作家(主に、フリーランスとして活動しています。)
著書:Excel厳選テクニック本を出版 コチラから本が見れます
職 業:Excel作家、ExcelのYouTuber、Excel・Wordの講演
出身地:熊本県
経 歴:民間、パソコンインストラクター、公的機関で勤務経験あり


先ほどは範囲の後ろの空白セルを切り捨てる例を見ましたが、範囲の前にある空白セルに対しても同じことができます。この範囲を1セル下にずらしてみましょう。


すると、範囲の前にゼロが表示されます。これをどうやって切り取るのでしょうか?
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コロンの前にドットを付けてEnterキーを押すだけです。消えました。
TRIMRANGE(トリムレンジ関数)


=TRIMRANGE(‘1’!B:D)
これらのドットを削除して元の状態に戻しましょう。そして、この範囲をTRIMRANGE関数の中に入れます。ここに関数が表示されましたね。Tabキーを押し、最後に閉じ括弧を追加すると、先頭と末尾の空白セルが自動的に切り取られます。


何を切り取りたいかを正確に定義したい場合は、オプションの引数を利用できます。ここでは、先頭の空白セルだけ、または末尾の空白セルだけを切り取るように定義できます。例えば、ここで「2」を選ぶと、このようになります。
この関数でできることがいくつかあります。共有していきましょう~
適切な一意のリストを取得


ここに様々な役職のリストがあり、役職の一意のリストを取得したいとします。「=UNIQUE」と入力し、この範囲を参照しますが、ここに追加の役職が入ることも考慮したいとします。なので、余分なセルまで含めて選択し、括弧を閉じてEnterキーを押すと、


余計なゼロが表示されてしまいます。これをどうやって取り除くか?
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ドットを入力してEnterキーを押すだけです。もし新しい役職、例えば「宮田さん」が追加された場合、それは自動的に追加されますが、あの厄介なゼロは表示されません。


=UNIQUE(C3:.C13)
複数のシートからのデータを、動的に結合


個人データがあります。があります。これは「スタッフ」というシートにあります。データは21行あります。別の「幹部」というシートには、同じデータ構造で幹部の情報があります。このの2つを結合し、さらに追加の行も考慮に入れます。
=VSTACK(スタッフ!A2:C14,幹部!A2:C7)
下にスクロールすると、空白行がゼロとして追加されているのがわかります。


ドットを追加し、こちらにもドットを追加します。これでEnterキーを押すと、見てください、完璧です。
グラフを挿入タブから作成してみましょう。
追加分をドラックで増やしているので、自動でグラフが連動して便利ですよね。
ドットの代わりにTRIMRANGE関数を使うこともできます。各部分を関数の中に入れるだけです。素早くやってみると、こちら側をTRIMRANGEに入れ、もう一方もTRIMRANGEに入れると、同じ効果が得られます。
直近、12カ月分のデータ取得


直近12ヶ月分だけを取得したいのです。
最新の方法をお伝えします。TAKE関数を使います。この範囲を選択します。最後の12行を取得するので、「-12」と入力します。でも、どうするか分かりますね? ここにドットを追加します。すると、 直近12ヶ月分が自動的に追加されました。
今回あえてテーブル機能を使わないのは、旧バージョンとの互換性、特定範囲を参照する既存の数式やマクロ、特殊な書式やレイアウトの維持、テーブル非対応の外部システム連携などの理由で、できない場面があります。テーブル化しない状況で、参照範囲内の不要な空白やゼロ表示の問題を解決するのに、「トリム参照」のドット記法やTRIMRANGE関数が有効な手段です。
又、2025年新関数を知りたい方は、コチラの記事を参照してください。


まとめ
今回、トリム参照をご紹介しました。
やり方は簡単で、範囲の指定に「.」(ドット)を付け加えるか、範囲を TRIMRANGE っていう関数で囲むだけでしたね。ぜひ、この機会にマスターして、業務に活かしてください。
又、次の記事でお会いしましょう。
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